カイシャ工房代表の山田です。
今回はコーチングの中で最も難しいスキルのひとつ、「質問力」について書いていこうと思います。
コーチングのセッション中、質問はさまざまな目的で使用します。
・頭の中を整理する
・あえて混乱させ、違う視点を持たせる
・既存の価値観を壊す
・未来を想像する
・モチベーションを上げる
などなど、その場の空気やクライアントの状況に応じて使い分けています。
その目的を叶えるために、どのようなテクニックがあるのかを書いていきたいと思います。
質問を効果的に使い分ける
質問には「クローズド・クエスチョン」と「オープン・クエスチョン」という大きく分けて2つの種類があります。
それぞれの特徴をみてみましょう。
クローズド・クエスチョン
やり方:YesかNoを要求する質問の仕方
効果的な使い方:事実を明確にするときや、答えを早く要求するときに有効
注意点:答えの選択肢がYes/Noしかないため、相手の思考を広げることには向きません
オープン・クエスチョン
やり方:5W1H(What,Why,Who,When,Where,How)の疑問詞を使う質問の仕方
効果的な使い方:相手にじっくりと話をさせたいときや、考えさせたいときに有効
注意点:Q&Aがずれることがあり、相手の話が予想以上に長くなることもあります
学生と問いを共有することの重要さ
学生とのコーチングで特に重要なことが、「問い」をいかに共有するかです。
教える側と教えられる側に分かれやすい関係であるため、学生はどうしても「問われること」に身構えてしまいます。
いかに対等な立場として、「先生」ではなく「コーチ」としての立ち位置になれるかは非常に難しい問題です。
そういう意味でも、先生とコーチは別の人が担当すべきですが、それはまた別の話になるので今回は割愛します。
上下関係にならないように、「問いを共有する」ことが重要です。
【問いの共有例】
- 私たちが今目標にしていことは何?
- 目標を達成するためにお互い努力することは何?
- 今回の失敗から何が学べるだろうか?
- 今、熱中して取り組めているものはあるか?
効果的な質問をするためにも、コーチとクライアントが対等な立場でいることが重要です。
その上で、コーチはクライアントにとって効果的な質問を、適切なタイミングで行えるかが腕の見せ所となります。
コーチによってどのような違いがあるのかを認識し、自分にあったコーチを見つけられるようになってもらえるとよいと思います。