カイシャ工房代表の山田です。
教育に関して、どのようにアップデートしていけばよいか様々な議論があります。
- そもそも何が教育に関して正解なのか?
- 多様性を認める社会においての教育の役割は何か?
- 教育施策が影響を与えた因子なのか?
など、教育は効果検証するのがなかなか難しい領域ですよね。
その中で、最近の教育では「探究型」など、双方向性のある教育に注目が集まっています。
今までの全員で同じ内容を学ぶことは時代遅れみたいな文脈で語られることがありますが、それは本当でしょうか?
この議論には、学習の手法がごちゃ混ぜになって語られることに原因があります。
今回はこの学習を3つに分けて考えてみたいと思います。
学習における3つのアプローチ
学校で展開される学習には、主に3つの違いがあると考えます。
反復練習(drill)、教授(instruction)、教育(education)の3つです。
反復練習(drill)
特に身に着けるべき技能を学習する場合に、絶対不可欠なのがこの反復練習です。
ほどんどの技能は、この反復練習によって習得し、向上させることができます。
日本であれば、小学校のときに計算ドリルでひたすら計算をさせられた人がほとんどだと思いますが、典型的なdrillですよね。
退屈で意味がないものだと思われがちですが、正確に素早く計算するためには必ず反復練習が必要です。(人によって必要な回数は違いますし、そもそも計算が必要か?という議論は置いておいて)
教授(instruction)
これは現在の学校や予備校の集団授業をイメージしていただくとわかりやすいと思います。
日本だと、教授すること(教えてもらうこと)が勉強だと考えがちです。
なので、塾や予備校で授業をしないとお金をもらえないのです。
自習を監督することや、質疑応答は無料なのです。(このほうが工数がかかるにも関わらず)
教育(education)
こちらは探究的・創造的な学習です。
直近ですと、探求学習やプロジェクト・ベースド・ラーニングとか言われるものが該当すると思います。
自ら問いを生み出し、それについて探求していく技能は今後の社会で最も求められることです。
教育(education)を進めていくのに必要なのは、「独学」するスキルです。
わからなくても、効率が悪くても教授されるのではなく自ら学ぶことが重要で、周囲はそれを見守ることが重要になります。
重要なのはバランス
これらの3つのアプローチを見てみると、全ての要素が学習に必要だということがわかると思います。
いくら探究的・創造的な学習にだけ目を向けても、アウトプットする技能を身に着けるには反復練習が必要です。
また、創造的でいるためには先人の知恵を教授してもらうことでスピード感を上げることができます。
日本の教育は反復練習と教授に偏っていることが問題なのです。
カイシャ工房ではこれらをバランスよく鍛えることに重きを置いています。
知識を得る喜びを知らない場合はティーチングを。
自分の興味や意思がでてきたらコーチングを。
具体的な目標が決まったらコンサルティングを。
それぞれ最適のタイミングで、最適なソリューションを提供します。