カイシャ工房代表の山田です。
前回に引き続き、メタバースについて変わるであろう教育の未来について考えていきたいと思います。
メタバースについて勉強しながら自分自身でもVRを体感する中で、教育を劇的に変える可能性を強く感じています。
今回はメタバースが子どもに広がる中で、大きく変わるであろう価値観のひとつにフォーカスを当てたいと思います。
身体的特徴とコンプレックス
特に子どもにとってのコンプレックスですが、身体的特徴によるものが大きいと言われています。
子どもにとって一番初めに他者を認識する場が砂場(公園デビュー)だと言われたりしますが、その際に身体が大きいかどうかで上下関係ができるそうです。
発育が遅い子どもにとって、その場で自然に立場が決まってしまうのです。
このような例をいちいち出さなくても、身の上に経験があるのではないでしょうか。
メタバースとアバター
VRを使った仮想空間が一般化した社会では、外見は自分で自由にカスタマイズするのが一般的なはずです。
現在では、スマートフォンで自分を撮影し3Dアバターをつくれるところまできています。
このような、割とリアルなアバターから、アニメ調にデフォルメされたものだったり、自分の好きな容姿だけでなく、性別や年齢までが全て自由になります。
さらにおもしろいのが、このような自分の分身がひとつである必要がないというところです。
メタバース上では様々な世界がまるでパラレルワールドのように無数に存在します。
とある世界では実年齢の男性として、別の世界では若い女性として過ごすことが自然になるのです。
価値観が多様化している中でも、リアルではどうしても外見から自由になることはできません。
メタバースにより、人間は歴史上初めて外見から開放されるのです。
外見から開放された先に
このような世界に対して、忌避感を感じる方もいると思います。
しかし、すでにオンラインゲームでは男性が女性のキャラクターでプレイすることは一般的です。
(ネナベ、ネカマなんて言葉もありますよね)
また、様々な社会課題を解決できるという側面もあります。
お年寄りが若いアバターで日々をエンジョイしたり(老人の孤独問題の解決)、
性的少数者が生きやすくなったり、人種差別が減ったり、
若い頃の外見コンプレックスで悩むことも減るでしょう。
このような社会になった場合、リアルの学校に集まって授業を受けるという光景のほうが異様な気がするのは私だけでしょうか。